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こちらは二次創作サイト兼お料理ブログとなっています。
CPはギャグ/日のケン藤です。


 さて、今回は藤田に変わってケンジが物語を進めたいと思います。
 前回のバレンタインデーのお菓子がなかなか好評で、持ち帰り用に買っていくお客さんが増えました。
 売り上げもちょこちょこと伸び始め、藤田は毎日大忙しです。
 俺は料理に関して何も手伝ってやることができないので、毎日掃除をしたり、搬入された小麦粉を裏口から運んでやったり、力仕事で何とか藤田の手伝いをしているという状況だ。
 だから藤田が町内会に出て、一人で店の留守番をしている時に思わずため息を一つ洩らした。
 
「どうしたんですか?」

 鬼男が在庫のチェックをしていた為に、意外と盛大に出てしまったため息について聞かれてしまった。

「いや。俺も料理出来れば藤田の手伝いをしてやれるんだけどさ。って思ったら何か情けなく感じて…」
「まぁ。ケンジは写メ撮るか掃除かしかしてないですからね。」
「そうなんだよ。たまに藤田に気を取られて撮り忘れる事あるしさ。」
「…」
 
 鬼男のいやな無言の間に、俺は何だよと思うが撮り忘れるのは確かに良くないよなと、反省してみる。
 
「まぁ、今日はホワイトデーだし。ケンジが藤田に何かつくってあげたらどうですか?」
「え!俺が!?」
「えぇ。ちょうど材料も揃ってますし。また混ぜるだけで簡単に作れるお菓子を教えましょう。」
「本当か!?」
「はい。マドレーヌの材料何ですが、食感がモチモチしてます。」
「じゃぁ、マドレーヌではないんだな?」
「そうなんですよ。まだ名前決めてなくて。」
「へぇ…」
「じゃぁ、手っ取り早く作っちゃうんで、材料出してください。」

 鬼男は手をきれいに洗うように俺を促し、肩に座って指示をし始めた。


材料

小麦粉 40g
ベーキングパウダー 1~2g
もしくは
ホットケーキの粉 40g
全卵 1個
砂糖 35g
バター 40g
苺 35g

下準備として粉はふるっておく。

?全卵に砂糖を加えて白くなるまでかき混ぜてください。

5分位でこうなったぞ!

?つぶした苺を卵にまぜて、それから粉に投入!

果汁も忘れずに入れておく事。

?溶かしたバターを少しずつ加えながら混ぜていく。

4回位に分けて入れたなぁ。

?
「あ!写真が無い!!ケンジ!!!」
「ごめんって。ついうっかり。」

生地ができたらお弁当とかに入っているアルミのカップに流し入れます。
けっこうとろとろの生地なので、カップから流れ出る可能性があるので、下にあらかじめ耐熱のお皿を敷いてカップを並べて生地を流し込む方がいいでしょう。

?
「なんで此処撮り忘れるかなぁ。」
「申し訳ない。藤田が…」

一人暮らしだとオーブンが無い人も多いんじゃないかな?
って事でパンを焼くトースターに耐熱皿毎入れて3分ほど焼きます。
表面が固まってきたら一度取り出して、耐熱皿から直接トースターの中網にのせて再び4分~5分ほど焼きます。
表面がこげそうなときは、上にアルミをかぶせて焼いても良いでしょう。

?荒熱を取って完成です!


 甘い香りが漂い、早速トースターから取り出してつまようじで中身をチェック。

「お!ついてこないぞ。」
「じゃぁ、中も十分焼けたので、取り出しましょう。」

 言われるままに取り出すと、アルミが思いのほか熱くて、手をひっこめたら、今度はトースターの蓋に手が当たって本格的に熱い思いをしてしまった。

「ったぁ…」

 思わず手を振っていると、町内会から帰って来た藤田が様子の違う俺に気がついて、あわてて駆け寄ってきた。

「どうしたんだ!?」
「お帰り、藤田。ちょっとトースターで火傷しただけだ。」
「火傷!?ちょっと見せて!」

 藤田は俺の手を取ってじっと指先を見詰めた。

「よかった。どこも赤くなったりしてない。」

 心底ホッとしたように肩の力を抜く。そして何をしてたの?と俺を見上げながら首を傾げた。
 たまらずその顔を写真に収めると、藤田は犬か何かの様にキャンキャンわめいた。

「人が心配した直後に!お前はっ!」
「ゴメン。可愛かったから、つい。」
「かっ可愛っ!?」

 藤田はボンッと顔を赤くさせるので、その姿にキュンとした。たまらず正面からぬいぐるみを抱くように藤田を抱きしめる。
 腰をさすって履いていたズボンからスルスルとケツに向かって手を伸ばす。

「け、けけ、ケンジ!店でこんな事したらっ…」
「こんな事って?」

 慌て出す藤田が面白くて、耳に唇を寄せて吐息を漏らす。
 すると後ろから頭をスコンと叩かれた。
 鬼男だ。


「藤田に渡してください。それから続きは部屋でしてくれませんか?」
「あぁ。ハッスルしすぎて我を忘れていた!」
「?」

 俺は惜しみながら藤田から離れ、手を引いて皿に盛ったマドレーヌ?っぽい焼き菓子を見せた。

「俺からホワイトデーのお返しだ。」
「ケンジが作ったのか?」
「ああ。ちょっと自信ないけどな。」
「ありがとう!」

 藤田はこれまた最高にかわいい笑顔を浮かべて俺を見つめた。

「ケンジも一緒に食べようね。」

藤田はお菓子を持ち上げて、あーんと口へ持ってきた。
 バレンタインの時から藤田の答えはイエスだと、自分の都合にあわせて解釈しておいた。
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